京都経済同友会について

京都経済同友会小史

60年のあゆみ

[現在]平成10年~現在
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[現在]
平成10年~現在
最後に

[現在]平成10年~現在

 そして次の期が、現在までの約10余りです。この間、わが国は「空白の10年」と呼ばれたように、経済活動が著しく停滞しました。社会的にも諸問題を噴出させました。
 しかし、そうした状況下でも、京都経済同友会は京都中央信用金庫の道端進、吉忠の吉田忠嗣、京都青果合同の内田昌一、堀場製作所の堀場厚、ワタベウェデイングの渡部隆夫の、各代表幹事らを先頭に、前進を続けました。
 とくに、日本と京都の両方の視点から、地方分権や広域連携、都市基盤の再構築、教育のあり方、構造改革の方向性などを研究し、その成果を「報告」や「提言」として発表。さらには具体策を内閣にまで建議を行い、中央からも注目される存在になっています。
 たとえば平成12(2000)年には、荒廃する教育の実情に対し、戦後教育の功罪や6・3・3制度の問題点指摘と、教員の資質向上、地域・家庭での教育力向上など改革の要点を盛り込んだ緊急提言、『世紀末の日本と教育改革』を発表、当時の森喜朗首相に直接説明し、大いなる賛同を得ました。
 また、平成14(’02)年には『京都の都市再生推進に向けての緊急提言―歴史とともに先端を切り拓く都市への再生』をまとめ、政府の都市再生本部に提出しました。京都経済同友会ではかねてから、京都の都市問題について、さまざまな観点から検証し、具体的提言を行っていますが、小泉内閣が都市再生を重点施策としたのを機に、歴史都市・京都の活性化策を提示するとともに、それが単に京都のためだけではないことを強く主張しました。これを受けて国は、「町屋再生のための調査費」を予算化し、「全国歴史都市会議」も組織しました。国会議員のあいだでも、京都活性化を国家戦略として後押ししようと、16年に与党と民主党それぞれに議員連盟が発足し、推進への機運が高まっています。
 一方、ユニークな取り組みとして、平成14(’02)年にスタートさせた、小学校のグラウンド芝生化の運動があります。これは、京都同友会が13(’01)年に派遣した北欧視察団が、かの地のいたる所で、学校のグランドが緑に覆われているのを目にし、京都の小学校も教育や環境の観点から芝生化が有効であると発案したものです。裏付け調査と実行プランづくりを行い、実施団体のNPO=特定非営利活動法人も設立して、具体化に取り組みました。これまで、モデル学校第1号の嵯峨野小学校ほか6校(計7校)にプレゼントし、大好評を博しました。この事業は現在、京都市教育委員会に引き継がれ、グラウンド芝生化は着実に進んでいます。
 平成15(’03)年には、京都における”新しいまつり”づくりの一環として、京都経済同友会の提案とリードで「京都学生祭典」を開催、毎年行っています。財団法人大学コンソーシアム京都に加盟する50大学・短大すべてが参加し、1000人規模の学生実行委員会を組織。主体的な活動により、15~20万人の観客動員を果たしています。これらは“学生のまち京都”をアピールするとともに、京都の都市活性化にも大きな効果をもたらしています。
 そのほか国際交流活動でも、平成14年以来、北イタリアの中小企業とのビジネス交流プロジェクトを立ち上げ、京都企業とフィレンツェ企業のビジネスマッチングや都市間交流を推進するなど、京都経済界および府・市による連携のかなめとなっています。
 この10年間余りは、まさに“行動する同友会”から“実践する同友会”へと飛躍した時代です。

写真左:小学校の校庭芝生化を提唱し、本会からのプレゼントにより第1号を嵯峨野小学校で実現した(平成14年9月2日、完成式で)
写真右:平成10年以降、本会は教育問題にも関心を高め、教育改革や人づくりに関する提言の発表を続けている

最後に

 このような中で、京都経済同友会は平成20(’08)年6月2日、創立60周年を迎えました。それに先立ち、4月10日・11日の2日間、60周年記念事業の一環として「第21回全国経済同友会セミナー」を開催しました。全国セミナーは、京都同友会としては初めて主催したもので、全国45同友会および本会から1300名を超える参加者を得て、会場の国立京都国際会館、そしてグランドプリンスホテル京都は大いににぎわいました。『不易流行―伝統は革新の連続なり』をメーンテーマにしたこのセミナーは、本会特別幹事の堀場雅夫氏による基調講演が広く共感を呼び、さらに分科会においては、現在、わが国にどのような哲学と行動指針が求められているかをめぐって、熱い論議がたたかわされました。また、手づくりによる京都ならではのおもてなしが大好評でした。
 そして4月24日には、創立60周年記念式典を行い、日本と京都が抱える経済社会問題を果敢に取り上げ、積極的に政策提言していくとともに、自らも実践を示すことが使命であることを再確認しました。

(本稿は平成20年制作の「60周年記念誌」における記事をもとにしました。)

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