世界は地球規模のインフラであるインターネット基盤の上に諸国家が存立し、民族・宗教や政治的主権、経済的利害によって様々な均衡や軋轢が生じている。またITやAIなど科学技術の飛躍的な進化は、Society5.0に向けて生活様式や産業構造を変革し続けている。

 

日本においては少子化による人口減少が着実に進行しており、そのなかでいかにして各分野の国際的な競争力を確保し成長を続けられるかが大きな課題となり、これまでの教育体系の歪みや限界が指摘され、変革が求められている。その一方、国際的な交流の機会や災害などのアクシデントに際して、日本人の振る舞いや行動が模範的な道徳意識として注目され、リスペクトの対象となる場面も少なくない。

 

これからの日本を担い地球規模で活躍する人材を輩出する土壌をより強固にしていくためには、長らく大切にされてきた礼節や品性を重んじる道徳・倫理教育をもとに、理系・文系といった分野別の知識や暗記偏重の教育ではなく多様性を重視した創造性教育を充実していくことが求められている。

 

本委員会においては、近年の革新的な科学技術の進化やコミュニケーションの多様化に適応するための、特に初等・若年期の教育の現状について見識を深めるとともに、諸外国との比較も行いながら我が国の「変える教育、変えざる教育」を明確にしていきたい。

 

併せて、次世代育成に関連するグローカル人材開発センターや京都教育懇話会諸団体との連携や京都学生祭典も引き続き担当する。